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会長挨拶

全トヨタ労連 会長写真

西野勝義

全トヨタ労連は、2022年9月に結成50周年を迎えました。結成された1972年当時は、日本経済が高度経済成長期の真っ只中にあり、世の中が劇的に変わろうとしていた時代です。そして結成から50年の時を経て、今、我々も大きな転換期の中を生きています。この数年を振り返れば、我々の想像を超える規模の自然災害、世界規模のパンデミックが発生し、社会・生活様式、そして人々の価値観も大きく変わってきたと言えます。

そして我々が身を置く自動車産業にも、電動化・脱炭素化に関する取り組みの加速、SDGs・ESGといった考えの広まりなど、変化の波が押し寄せています。更に国内に目を向ければ、人口減少に歯止めがかからず、働く人の価値観も変わりつつあります。

このような中、産業として生き残り、雇用を守っていくためには、「魅力ある産業・企業となるための取り組み」がこれまで以上に重要です。また、人権デュー・デリジェンスといったコンプライアンスへの対応はもちろん、他産業と比較しても働きたいと思える環境の実現が求められていると言えます。

我々を取り巻く環境は今後も目まぐるしく変化するという認識のもと、全トヨタ労連は、結成50周年を機に、活動の道しるべとなる「50周年ビジョン」を新たに策定しました。それが、『自ら輝く仲間と信頼をつむぐ。未来をつくる。』です。ここには、変化する時代こそ、同じ目的に向かって「ひとつ」になるために欠かせない「信頼」をつむぐことが大切であり、一人ひとりが自ら輝きを放つ未来を皆でつくり出していく、そのような思いを込めています。先輩方が50年かけて築き上げてきた諸活動や基本理念をしっかりと継承し、更に先の50年に向けて進化・発展させてまいりたいと思います。

そして、2023年9月16日の第52回定期大会をもって第31期の活動がスタートいたしましたが、その活動のスローガンには、「基盤強化の再スタート」を掲げています。世界規模のパンデミックは、私たちの社会、生活だけではなく組合活動も大きく変えました。パンデミックによる混乱が収束に向かいつつある今だからこそ、改めて組合活動の原点である職場活動を一から見つめ直し、声の吸い上げと労使コミュニケーションによる職場課題の解決を通じ強い職場づくりを推進していきます。

全トヨタ労連に集う全ての組合員とその家族の将来にわたっての生活の安定・安心、そして、笑顔に満ちた明るい社会の実現を目指し、諸活動を進めてまいります。ともに頑張りましょう!